HeyGen API徹底解説|AIアバター動画生成でマーケティングから教育まで革新的な動画制作を実現
AI技術の進歩により、テキスト入力だけで自然なアバター動画を作り出す時代が到来しました。なかでも HeyGen API は、開発者向けにAIアバター生成や音声合成、動画翻訳などの機能を幅広く提供し、多言語対応やインタラクティブ機能まで網羅した非常に強力なプラットフォームです。
とはいえ、初めてAPIを触る方やプログラミングに慣れていない方にとっては、「アカウント登録」「APIキー取得」「サーバー側での認証」「APIコールの方法」など多くのステップでつまずく可能性があります。
本記事では、初心者が直面しがちな疑問や環境構築を重点的にカバーしながら、HeyGen APIの概要から活用事例、料金プラン、開発上のベストプラクティスまで徹底的に解説します。
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AI導入.comを提供する株式会社FirstShift 代表取締役。トロント大学コンピューターサイエンス学科卒業。株式会社ANIFTYを創業後、世界初のブロックチェーンサービスを開発し、東証プライム上場企業に売却。その後、マッキンゼー・アンド・カンパニーにコンサルタントとして入社。マッキンゼー日本オフィス初の生成AIプロジェクトに従事後、株式会社FirstShiftを創業。
0. 初心者がつまづきやすいポイントと環境構築の基本
0.1. そもそも「API」とは?
API(Application Programming Interface)は、外部のサービスや機能をプログラム上で利用できるようにするためのインターフェースです。HeyGen APIの場合、AIアバター動画生成 という特殊な機能を、任意のプログラミング言語から呼び出して使えるようになります。
0.2. 開発環境の選択
HeyGen APIはRESTfulなWeb APIとして提供されており、HTTPリクエストを送受信できる環境であれば基本的に何でも利用可能です。
- Node.js(JavaScript/TypeScript) を使ったWebアプリケーション
- Python を使ったバックエンドスクリプト
- PHP や Ruby など他の言語でも問題なし
- cURL や Postman 等のツールで検証
初心者の方には「まずはPostmanを使ってAPIを試す→Node.jsやPythonで実装」という流れがおすすめです。
0.3. 必要なもの・事前準備
- HeyGenアカウント
- HeyGen公式サイト(HEYGEN.COM)で無料登録。
- 登録時に「Free Trial(無料枠)」が使えます。
- APIキー(APIトークン)の取得
- ログイン後のユーザー設定ページに「APIキー」発行ボタンがあるので取得。
- この文字列が大変重要で、API呼び出し時の認証に使用します。
- 動作確認用のHTTPリクエストツール
- Postman(GUIでリクエストを作成できる)
- または cURL(コマンドラインで実行)
0.4. ローカル開発環境の整え方(一例:Node.js)
- Node.jsインストール
- Node.js公式サイトから最新版をダウンロードしインストール。
- プロジェクトフォルダ作成
- 例:
mkdir heygen-project && cd heygen-project
- 例:
- npm初期化
npm init -y
でpackage.json
を作成。
- HTTPリクエスト用ライブラリのインストール
npm install axios
(人気のHTTPクライアント)
- サンプルコードの作成
index.js
を作成し、APIキーやリクエストコードを記述。
0.5. Postmanでのテスト手順
- Postmanを起動し、「New → HTTP Request」を選択。
- Request URLに
https://api.heygen.com/v2/avatar/list
(例:アバター一覧API)を入力。 - Headers タブに
X-Api-Key: <あなたのAPIキー>
を追加。 - Sendボタンを押すと、利用可能なアバター一覧のJSONデータが返ります。
- もしエラーになった場合は、キーの間違い・入力ミスがないか確認しましょう。
以上のステップをクリアできれば準備OK。続いて、HeyGen APIの機能と活用ポイントを具体的に見ていきます。
1. HeyGen APIの概要と基本機能
HeyGenは、テキストや音声入力だけでAI生成されたアバターが自然に話す動画を作れるプラットフォームです。HeyGen API は、外部システムからこの機能を呼び出すための仕組み(Web API)で、プログラムの中で動画生成や管理が行えます。
- AIアバター動画生成
テキスト入力 → リアルなデジタルアバターが話す動画を自動生成
300種類以上のアバターが利用可能。マーケティングや教育、広報など幅広く活躍。 - テキスト読み上げ (TTS)
175以上の言語・アクセントに対応。グローバル向けのコンテンツを手軽に展開。 - カスタム音声・アバター
エンタープライズ向けには自社ブランドのオリジナルアバターを生成可能。 - 動画テンプレート
定型デザインをあらかじめ作成 → 個別差し替えデータのみAPIで指定 → 大量のパーソナライズ動画を一括生成。 - 動画翻訳
既存動画を別言語にAI翻訳。口パクも自然に合わせてくれます。
※要「Scale」プラン以上 - インタラクティブ・アバター(ストリーミングAPI)
WebRTCでリアルタイム対話可能なバーチャルキャラクターを組み込み可能。
バーチャル接客や対話型FAQボットなどを実現。 - 写真アバター生成
写真からアバターを作り、動画で喋らせることが可能。
HeyGenに関する詳細な解説はこちら
2. API導入方法:認証から具体的な通信テストまで
2.1. アカウント登録とAPIキーの取得
- HeyGen公式サイトでアカウント作成(Google連携やメールアドレス登録でOK)。
- ログイン後の「ユーザー設定」画面で「APIキー発行」ボタンを押してキーを取得。
2.2. 認証方法(APIキー)
すべてのリクエストに対して、HTTPヘッダ に以下を付加します。
X-Api-Key: <あなたのAPIキー>
※ OAuthなどは不要で、比較的シンプルな仕組みです。
※ 鍵が漏れると他人に勝手に使われる恐れがあるので管理は厳重に行いましょう。
2.3. ベースURLとバージョン
- ベースURL:
https://api.heygen.com
- バージョン:
/v1
,/v2
など
例:https://api.heygen.com/v2/avatar/list
2.4. 環境構築手順(Node.jsでのサンプル)
ここでは、Node.js+axiosを使ったサンプルをお見せします。
(※Pythonの場合はrequests
モジュールを使うなど、基本的な構成は同じです。)
# 1. プロジェクトフォルダ作成
mkdir heygen-demo
cd heygen-demo
# 2. npm初期化
npm init -y
# 3. axiosインストール
npm install axios
次に index.js
を作り、以下のように記述します。
const axios = require('axios');
const API_KEY = 'あなたのAPIキー'; // ※実際のキーに置き換え
const BASE_URL = 'https://api.heygen.com';
async function listAvatars() {
try {
const response = await axios.get(`${BASE_URL}/v2/avatar/list`, {
headers: {
'X-Api-Key': API_KEY
}
});
console.log('Avatars:', response.data);
} catch (error) {
console.error('Error:', error.response?.data || error.message);
}
}
listAvatars();
上記を実行 (node index.js
) すると、利用可能なアバターのJSONデータがターミナルに表示されます。これで「APIキーが正しく機能している」ことを確認できます。
3. 主要エンドポイントと具体的な使い方
HeyGen APIには多数のエンドポイントがありますが、初心者の方がまず触りやすいのは アバター一覧取得 → 動画生成 → 生成ステータス確認 の3つです。
3.1. アバター・音声の一覧取得
- アバター一覧:
GET /v2/avatar/list
- 音声一覧:
GET /v2/voice/list
# cURL例
curl -X GET "https://api.heygen.com/v2/avatar/list" \
-H "X-Api-Key: <あなたのAPIキー>"
3.2. 動画生成(Text-to-Video)
- エンドポイント:
POST /v2/video/generate
- リクエスト例(JSONボディ):
POST https://api.heygen.com/v2/video/generate
Headers:
X-Api-Key: <あなたのAPIキー>
Content-Type: application/json
Body:
{
"video_inputs": [
{
"character": {
"type": "avatar",
"avatar_id": "Daisy-inskirt-20220818",
"avatar_style": "normal"
},
"voice": {
"type": "text",
"input_text": "Welcome to the HeyGen API!",
"voice_id": "2d5b0e6cf36f460aa7fc47e3eee4ba54"
},
"background": {
"type": "color",
"value": "#008000"
}
}
],
"dimension": { "width": 1280, "height": 720 }
}
上記例では、「Daisy」というアバターが指定テキスト「Welcome to the HeyGen API!」を読み上げる720pの動画が生成されます。レスポンスには video_id
が含まれており、後述のステータス確認APIで進行状況をチェックします。
初心者への注意点
- avatar_id や voice_id は一覧取得で手に入れたIDを正しく指定しましょう。
- Free Trial 中の動画にはウォーターマークが入ります。
3.3. 動画生成後のステータス確認・ダウンロード
-
エンドポイント:
GET /v1/video_status.get?video_id=<VIDEO_ID>
-
レスポンス:
status
がcompleted
になると、video_url
やthumbnail_url
が返ってきます。 -
例:
curl -X GET "https://api.heygen.com/v1/video_status.get?video_id=abc123def456..." \ -H "X-Api-Key: <あなたのAPIキー>"
-
完成後の
video_url
をダウンロードすることで、生成されたMP4ファイルを取得可能です。
非同期処理に注意
- 動画生成には数十秒〜数分かかります。
- 大量生成する場合は都度ポーリングするのではなく、Webhook を利用して完了通知を受け取る方法がおすすめです(後述ベストプラクティスで解説)。
3.4. テンプレート機能や翻訳API
- 動画テンプレート
大量のパーソナライズ動画を作る際に必須の機能。- 例:
GET /v2/templates
でテンプレート一覧 →POST /v2/template/generate
で差し替えデータを指定して動画量産
- 例:
- 動画翻訳API
POST /v1/video.translate
に元動画IDとターゲット言語を送ると、吹き替えされた新しい動画が生成(Scaleプラン以上限定)。
3.5. インタラクティブ・ストリーミングAPI
- リアルタイムでアバターが応答するチャットやボイスエージェントを実装できる高度な機能。
- 初心者向けの注意: WebRTCやSDKの知識が必要で、ややハードルが高い。まずは通常の動画生成APIに慣れてから挑戦すると良いでしょう。
4. 料金プランと利用制限
HeyGen APIは用途に合わせ、無料枠から大規模向けのエンタープライズまでプランが用意されています。
4.1. プラン一覧
- Free Trial(無料枠)
- 月10クレジット
- ウォーターマーク付き、最大3分・720p
- 料金:無料
- Pro
- 月100クレジット、$99/月
- ウォーターマーク除去、最大5分・1080p
- 商用利用に対応
- Scale
- 月660クレジット、$330/月
- 長尺動画(最大30分・4K)や動画翻訳APIに対応
- Enterprise
- 年間$10,000〜のカスタム契約
- 特定機能の制限解除、専任サポートなど
4.2. クレジット消費の目安
- アバター動画生成: 0.2〜0.5クレジット/分
- 動画翻訳: 3クレジット/分
- インタラクティブストリーミング: 0.2クレジット/分(接続時間に応じて)
- 写真アバター生成: 定額制(訓練ジョブ4クレジット等)
クレジット残高は GET /v1/user/quota
で確認可能。使い過ぎに注意 しながら運用するのが大切です。
5. 実際の活用事例とユースケース
5.1. パーソナライズ動画(マーケティング)
- 顧客名や購入履歴に応じた個別メッセージ動画をメールやSNSで配信。
- テキスト差し替えだけで大量生成できるため、キャンペーン成果向上に役立ちます。
5.2. カスタマーサポート・営業
- FAQや製品紹介を動画化し、問い合わせに対して自動返信。
- 難解な手順説明も文章より動画の方が伝わりやすいというメリット。
5.3. eラーニング・社内研修
- マニュアルや講義スクリプトをAI講師アバターが解説。
- 多言語翻訳を活用すれば、グローバル展開も容易。
5.4. ECサイト・商品紹介
- 商品ごとに特徴や使用方法を動画化して掲載。
- テキストを読まなくても理解できるので顧客満足度向上。
5.5. インタラクティブ接客・対話エージェント
- ストリーミングAPIを活用し、リアルタイムにユーザーと対話するバーチャル店員を実装。
- オンライン接客を24時間自動化できる。
6. HeyGen APIと競合サービスの比較
- Synthesia
- シンプルなUIが強み。
- ただしAPI機能は限定的。
- D-ID
- 高精細な実写レベル表現が得意。
- リアルタイム対話機能は弱い。
- Tavus
- パーソナライズ動画に特化。
- 価格がやや高め。
HeyGenの特徴
- 175言語対応
- 300以上のアバター
- テンプレート機能や翻訳API、ストリーミングAPIといった総合力
- ただし「価格設定が高め」「問い合わせ対応がやや遅い事例も」などの声もある
7. 初心者向けベストプラクティス
7.1. 非同期処理とWebhook
- 動画生成は時間がかかるため、完了通知をWebhookで受け取れるようにすると効率的。
- ポーリングでたびたびステータス確認するよりサーバー負荷を抑えられます。
7.2. テンプレート機能で大量生成
- パーソナライズ動画や定型レイアウト動画を大量に作る場合、テンプレートAPIが非常に便利。
- 事前にデザインと台本をひな形化し、差し替えデータだけ変えてAPIを呼ぶだけでOK。
7.3. 入力データの最適化
- 一度に長すぎるテキストを読み上げさせると不自然になりやすい。
- 適度にシーン分割を行い、動画を繋ぐ方が自然な仕上がり。
7.4. クレジット管理
GET /v1/user/quota
で残高をチェックしつつ開発を進める。- 本番稼働前に月の消費クレジット見積もりを行い、プランを適切に選択。
7.5. エラー処理の実装
- ネットワークエラー:一時的な失敗は再試行。
- 入力不備:avatar_idやvoice_idの指定ミスがないか確認。
- 公式ドキュメントの「Error Responses」セクションを参照。
7.6. セキュリティとキー管理
- APIキーはGitHub等のリポジトリに直接書かない。
- 必ずサーバー側で環境変数として管理し、フロントエンドにキーを渡さない構成を推奨。
7.7. ストリーミングAPI(インタラクティブ機能)
- WebRTCの知識や公式SDKの理解が必要。
- まずはサンプルを使い、ローカルで実験してみましょう。
7.8. 最新版の仕様を追う
- HeyGen APIはアップデートが頻繁。
- 公式ドキュメント やコミュニティフォーラムを定期的に確認。
8. 公式ドキュメント・参考リンク集
- HeyGen API公式ドキュメント
DOCS.HEYGEN.COM
エンドポイント一覧やパラメータ、サンプルコードが充実。 - 料金プラン・利用制限
Usage & Limits
クレジット計算やプラン別の機能比較などを参照可能。 - HeyGen公式サイト
HEYGEN.COM
提供アバターの紹介やサービス概要など。 - Tavus社ブログ(比較記事)
TAVUS.IO
HeyGenとの機能比較や活用事例を客観的に解説。 - D-IDや他社サービス比較
FAHIMAI.COM など
実写感や機能面の差異を解説した記事が多数。
まとめ
HeyGen APIは、テキストを入力するだけでAIアバターが動画を生成してくれる非常に便利なサービスです。初心者にとっては「APIキーの取得からHTTPリクエストの送信」までのフローがややハードルに感じられるかもしれませんが、PostmanやcURL、Node.jsなどを使って順を追って試せば必ず動作確認できます。
- まずはFree Trial でウォーターマーク付きの動画を試し、仕組みを理解
- テンプレート機能 で大量動画生成を効率化
- WebhookやインタラクティブAPI で高度な使い方にも挑戦
マーケティング、教育、カスタマーサポート、EC商品紹介など、多様なシーンで動画を自動生成できるのは大きな魅力です。月単位のクレジット制 なので、開発・検証→スモールスタート→需要拡大に合わせてプランをアップグレードと、スケーラブルな利用形態も可能。
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